I崎家の祖父
I崎君とI崎君のお爺ちゃんと銭湯に行きました。
平日の昼下がりの銭湯はとても空いていました。
僕とI崎君はツルツルの小学生なのでぬるい方に入っていました。
I崎君のお爺ちゃんはモジャモジャの大人なので熱い方のお湯に入っています。
「おい、K治(I崎君の名前)ちょっと来てごらん」
I崎君と僕は熱い浴槽の脇まで行きました。(二つの浴槽は隣接しています)
ぬるい方のお湯は明るいグリーンで、底までみえます。
熱い方は抹茶のような濃いのグリーンで中まで見えません。
なので、とても深そうに見えたものです。
「いいか?よく見てろよ!」
いったい何がおきるのか?
「うりゃ!」
すると、お爺ちゃんの前の水面にボコッと泡がたちました。
「な〜んだ、おならじゃん」
「いやいやK治、お爺ちゃんは、おならを何回でも自由に出せるのだよ、ほれ!」
ボコッ…ボコッ…ボコッ…。
「おおっ!すげえ〜な、お爺ちゃん!」
「じゃあ最後にでっかいのを出してやろう…うりうりうりうりゃ〜!あっ…………」
「お爺ちゃん、出てこないよ?」
「………」
「ねえ、お爺…」
「しっ…静かに…さあ、もう出ようかね…」
お爺ちゃんが浴槽を出ようとしたときに、お爺ちゃんの尻の後をカルガモの子供のように追いかけてきて一瞬のうちに風呂の藻屑と化して沈んでいったヌラりとしたあのブツをI崎君と僕は見逃さなかった。
3人は急いで服を着て、コーヒー牛乳も飲まずに現場から逃走したのだ。
何年かして、件の銭湯は一度も行かないうちに無くなっていた。
by takakinger
| 2013-12-15 02:18
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Comments(2)
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nash
at 2013-12-24 14:04
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おじゃまします。。。何故かあれから再び祥龍房でラーメンとチャーハンを食べてる私がいました。
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takakinger at 2013-12-26 00:27
一晩にチャーハンを2回…ゴッド・オブ・チャーハンてすな。